炭鉱(たんこう)とは、石炭を掘り出すための鉱山のこと。
なお、炭鉱は石炭または亜炭を掘り出す鉱山そのものを指すが、しばしば同じ読みで炭砿(旧字体では炭礦)とも表記される。石炭は金属ではなく、その採掘地を金属鉱山とは呼べないため、漢字の偏が「金偏」ではなく「石偏」となるのが正しいという理由である。また、石炭採掘の坑道という意味の炭坑もしばしば炭鉱と同義で使われるが、この項目では「炭鉱」の用語に統一して記述する。
現在世界において石炭産出量の多い国は中国、ロシア、アメリカなどである。大規模な炭鉱は炭田とも呼ばれ、中国の大同炭田、萍郷炭田などのほか、アメリカのアパラチア炭田、ロッキー炭田、ロシアのカラガンダ炭田、クズネツク炭田、ウクライナのドネツ炭田などが大規模であり、他にインドのダモダル炭田、ポーランドのシロンスク炭田、日本での輸入が多いオーストラリアのモウラ炭田などが有名である。その中で古くから産炭地として知られたが、矮小な規模や設備の老朽化などに伴い、産業革命と共に発展を歩んだイギリスのランカシャー、ヨークシャー地方、ウェールズ地方、ドイツのルール地方、ザール地方、チェコのボヘミア地方などは規模を縮小し、閉山を余儀なくされたケースも多い。一方、ベトナムのホンゲイ炭田のように中小規模でも、高品質の石炭を産出することで稼働を続ける炭田も存在する。
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日本では製鉄産業及び石炭化学工業、または蒸気機関車の隆盛と共に石炭産業が興隆した。最盛期には石狩炭田、釧路炭田、常磐炭田、三池炭田、筑豊炭田などの大規模な炭田を中心に、留萌炭田、天北炭田、西彼杵炭田、唐津炭田、大嶺炭田、天草炭田、北松炭田、糟屋炭田など800以上の炭鉱があったが、後に安価な輸入品に押され、加えて石油へのエネルギー革命を転機に、多くの中小炭鉱が岐路に立たされ、姿を消していった。
筑豊炭田は大規模であったが、良質炭の涸渇による品質劣化や施設の老朽化などが急速に進んだため1975年までに500近くに上った全ての炭鉱が姿を消した。